紅花
紅花とは
ベニバナ油の原料として、また山形県の県花として知られている紅花は、菊科に属する一年草植物で、正式な学名は【carthamus.tinctorius.L】といいます。「サフラワー」や源氏物語にでてくる「末摘花(すえつむはな)」も紅花の別名です。
中国では、河南、浙江、四川、江蘇などを中心に全国各地で栽培され『紅花(コウカ)』という名の生薬として利用されています。夏に黄色い花をつけ、後に紅色に変わったときに摘み取り、乾燥させて使います。
紅花の性質
紅花は、四気(基本的な性質)は温(身体を温める)、五味は辛、帰経(主に作用する内蔵系)は心と肝に分類されています。
紅花の効能
紅花は、血行を盛んにして体内の鬱血を取り除く中医薬として古くから常用されています。最近の研究で、紅花に含まれる成分には冠状動脈を拡げ、血圧やコレステロール値を下げる作用があることが証明されました。現在では、狭心症、高血圧、高脂血症、脳血栓、脈管炎などの循環器系統の病気の治療に幅広く用いられています。
中国の病院では、化学薬品より効き目や副作用が穏やかな紅花の抽出液を静脈に注射したり、飲み薬として服用することで、狭心症の発作や脳血栓等の治療に当っています。
血行不良による生理痛や月経の閉止、産後の腹痛などに効果があります。紅花を中心に朝鮮人参と当帰で調整した『紅花酒』は虚寒体質(冷え性タイプ)の生理不順・生理痛の予防に役立ちます。
紅花を利用した薬膳を続けていると、狭心症や高血圧、高脂血症、動脈硬化、生理不順を予防します。
番紅花
紅花(コウカ)と似た名前で作用も似ている『番紅花(バンコウカ)』という生薬がありますが、両者は全く別の植物です。
番紅花はアヤメ科の多年草「サフラン【Crocus.sativus.L】」のめしべを乾燥させた生薬です。紅花に比べて薬効が強く、消炎・抗菌作用もあるので、原因不明の感染症の治療にも用いられています。中国ではチベット(西蔵)で生産されますので「蔵紅花」とも呼ばれます。
「サフラン」といえばヨーロッパやインドでは香辛料として有名ですが、大量に使用すると毒性が生じるため、中国では薬用としてだけ使われています。体内の鬱血を血行を良くすることで取り除きますが、その作用が大きいため妊娠中は流産の危険があるので用いません。