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糖尿病
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世界に広がる 現代病 |
皆さんの周りにも必ず一人や二人、糖尿病を患っている人がいるでしょう。糖尿病は年齢に関係なく発病し、その患者数は全世界で1億人以上に上ります。
経済が発達し食物も豊富な日本では、張りつめた仕事に従事しなければならない東京などの大都市における発病率が特に高くなっています。統計資料によりますと、近年次第に増加傾向にあり、人々の健康を脅かす「現代病」として益々広まっています。
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| 万病のもと |
糖尿病とは、体内のインスリンが絶対的または相対的に不足することによって引き起こされる、血中のブドウ糖の増加を特徴とする、全身に及ぶ疾病です。
糖尿病になると、多飲(喉が渇き飲み物を大量に飲む)、多食(常に空腹感があり食べる量が増える)、多尿(尿の量が多い)、そして身体は異常に痩せるという、いわゆる「三多一少」の症状が現れます。また、炭水化物、脂肪、蛋白質の代謝が乱れて、病状が改善されないと、心臓、脳、肺、腎臓、骨、血管、神経、皮膚、眼、耳、口、足など多くの臓器、組織、器官に及ぶ合併症を引き起こします。
特に腎症・網膜症・神経障害は三大合併症と呼ばれ、また脳梗塞・心筋梗塞の大きな原因ともなります。糖尿病の多種多様な合併症は、患者にとって生命に関わる重大な脅威となっているのです。
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| 糖尿病の分類 |
1.インスリン依存型糖尿病(IDDN)
脆性糖尿病、不安定型糖尿病とも呼ばれ、多くは30歳以下で発病します。発病が急なこと、病状が重いことが特徴です。体内のインスリンの分泌が極めて少ないため外部からインスリンを投与しなければなりません。心臓病や腎不全などの合併症を起こしやすく、「三多一少」の症状がはっきり現れます。
2.インスリン非依存型糖尿病(NIDDM)
糖尿病の90%以上がこのタイプです。55歳以上の成人の発病率が高いのが特徴ですが、現在では児童や、青少年の発病が増加傾向にあります。一般的には肥満や高血圧、高脂血症の患者に多く見られます。インスリンの分泌量が少ないとは限りませんが、その働きは弱くなっています。「三多一少」の症状は顕著ではなく、治療は食事療法や血糖値を下げる薬を用い、一般的にはインスリン投与による治療はしません。
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| 糖尿病の原因 |
病因学的にみると、糖尿病には原発性と継発性があります。このうち継発性は、内分泌系の疾病や薬物の副作用が原因で膵臓の機能が異常になったもので、全体の数%を占めるだけです。この場合は、原因となる疾病の治療や薬物を中止することが第一となりますので今回の話からは除いておきます。
●西洋医学の観点
A.遺伝要素
糖尿病患者で親族にも糖尿病患者がいた率は25〜40%に上ります。両親が糖尿病だった場合、その子供の発病率は一般の5から10倍という調査結果が出ています。
B.免疫の異常
人間の体内に異物(抗源)が侵入すると、これに対抗するもの(抗体)が自動的に作られるのが、免疫のシステムです。このシステムが異常になって、膵臓のβ細胞を攻撃する抗体ができてしまい糖尿病の発生を招くものことになります。
C.ウイルス等による感染
耳下腺炎や風疹、水疱瘡にかかると糖尿病になり易くなります。特に青少年に多く見られる形です。
D.肥満によるもの
肥満になると糖尿病になりやすいことは一般的によく知られていますが、統計によると肥満による糖尿病は全体の50〜60%を占めています。
E.精神的な要素
精神的なショックや緊張した状態が長く続くと糖尿病を誘発したり症状を重くしたりします。
●中国医学の観点
A.不適切な飲食
長い間、甘いものや脂っこいものを食べ過ぎていたり、お酒を飲みすぎていると、消化・吸収活動の中心的な役割を果たしている脾・胃の働きを異常にして糖尿病を引き起こすことになります。不適切な飲食と糖尿病の発病は密接に関係しています。
B.精神・心理活動の乱れ
長期にわたって精神的な刺激を受け続けていると、体内の気の巡りが悪くなり、滞った気は体内で熱を発します。この熱が身体を潤す作用のある肺や胃に悪影響を与えて糖尿病を引き起こす原因となります。精神的に緊張した状態が続いたり、心理的に良くない刺激を受け続けることが糖尿病発病の原因の一つとなります。
C.過労によるもの
疲労の蓄積や過度の性行為は、体内を潤す陰液を消耗させ、糖尿病を引き起こす原因となります。
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| 三大治療法 |
上記のように糖尿病の原因と飲食・精神的な要素は密接に関係しています。このため「食事療法・血糖値を下げる薬による治療・運動療法」が三大治療法といわれています。中でも食事療法は糖尿病治療の最も基本となります。
症状の軽い患者の場合は、単に食事療法だけでも効果があります。またインスリンやその他血糖値を下げる薬で治療する場合でも、並行して食事療法を続けなければなりません。食事に気をつけず自分の好きなもの、特に甘いものや脂っぽいものを食べていては、血糖値を下げる薬を一生懸命服用していても、効果は現れないでしょう。
中国医学における食事療法の原則は、食物を中心にして中医薬でその働きを助けることです。糖尿病(古くは「消渇」と呼ばれていました)は「陰虚燥熱」の状態であるとして、体内の陰を補い、体内を潤す作用のある食物を選ぶようにします。あっさりとして消化の良いものを使い、甘いもの、脂っぽいもの、辛いものを避け、料理法も焼きすぎたり煮すぎたりすることのないようにします。もちろん飲酒はひかえ、ダイエットにも気をつけます。
ふだんの食事は、雑穀類、豆、緑黄野菜を中心にし、大根、ナス、セロリ、白菜、カボチャ、冬瓜、山芋などをできるだけ食べるようにします。白米やパン、ジャガイモ、サツマイモなどは少なめにします。
食物繊維は充分に摂るようにします。食物繊維は炭水化物の吸収を抑え、糖尿病予防の効果があります。また、食物繊維は胃の中で水分を吸収して膨張するので満腹感が得られ、摂取カロリーを減らすことが出来ます。肥満タイプの糖尿病治療に役立ちます。
さらに食物繊維は、コレステロールを吸収しにくくし、血中のコレステロール値を安定させるので、脳梗塞や心筋梗塞など脳・血管系の合併症の発病率を減少させます。
もちろん以上のような食事療法は、個人の体質に合わせ病状を考慮して(中国医学で「弁証論治」と呼ばれる治療法です)応用しなければなりません。
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