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はじめに-1

 
西洋医学の
身体観

通常私たちは自分の身体を、数十億の細胞が結合した種々の器官や組織によって構成されていると考えています。皮膚組織に包まれた各種の臓器や筋肉組織・神経組織・骨組織などが配置されているという具合です。
これは自然科学を前提とした西洋医学の見た人体です。 西洋の医学は、人体を解剖学的に分析してその本質にある真実に迫る立場をとっています。 この場合、治療は「異常な状態になった部分を正常な(「理想」と言っても良いでしょう)状態に戻すこと」におもきを置きます。外科療法、化学療法などすべてはこの考え方に基づいています。 西洋医学は、
    1.人体をパーツに分解し、
    2.特定のパーツだけに外部からの力を加えて
治療の対象としています。

 
中国医学の
身体観
一方、中国医学では体全体を一つのまとまりと考えます。
人間の体は絶え間なく活動(変化)しており、体の各部分は深くつながりあって互いに影響を与えていると考えます。実際、人体のパーツはそれぞれに結びついて活動しており、切り離すことは不可能です。
たとえば、風邪をひいた時は喉が腫れ、熱が出ます。時には腰が痛くなることもあります。このように部分は不可分につながりあっています。体内のパーツはつながりあうことで全体が調整され、動態的平衡を保っているのです。
このような人体活動を総合的に観察し、そのメカニズムの法則を体系化したのが中国医学です。
 
中国医学の
治療
中国医学の最大の関心は、体内の各部分がどんな働きをしているのか、そして互いにどのように影響しあっているのかに注がれます。
互いの関係がスムーズで、各部分が滞りなく活動しているときを健康な状態と考え、体全体の流れのどこかに歪が生じた状態を病気と考えるからです。
したがって中国医学での治療とは、体内機能の相互関係をスムーズにさせることにあります。
風邪の例でいえば、
西洋医学 喉、発熱、腰痛などおのおのの部所に対しての治療を施します。 対処療法です。
中国医学 体全体、つながりあう部分のバランスを整える、つまりメカニズムをスムーズにすることで治療しようとします。抜本的な治療といえるでしょう。
となります。
 
  極論すれば、西洋医学のように病気を治療するのではなく、体全体の治療をするということになります。
体全体の活動のバランスを整える、これが中国医学の最大の特色です。
 
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